こんにちは。十和地域担当の浦島です。
ホームページをよく読むと
『日本中の地域で抱える課題と同じことが起きているこの四万十町で
隊員が何を考え、どう動いているか「隊員の目を通じて伝わる四万十町」を
感じてもらいたい』というテーマがあったのですが、このところすっかり
「四万十町紹介」になってしまっていたので、ここはひとつテーマに沿った
ものを上げたと思います。
テーマにあるようにここ四万十町は確かに日本中の地域が抱える課題が
様々ありますが、そのなかで今回は自分がミッションとして携わっている
『お茶』をテーマに考えたいと思います。
戦後日本人の食生活の変化に伴い、その食事にあった飲料も
多種多様になっていったと思います。ただお茶の全国生産量(荒茶)としては
統計のある昭和40年 77,431tから平成26年 83,500tと増えています。
(資料:静岡地域センター)
しかし、お茶農家の収入は増えてはおらず、逆に減っています。
それは荒茶価格の下落によるもので平成11年には荒茶年平均価格が
2,321円/kgであったものが平成26年では1,202円/kgと約50%ダウンして
います。下落の要因は二番茶・三番茶の価格がほぼ半額になっている
ことによるものです。(資料:静岡県経済連)
では、なぜ二番茶・三番茶の価格がほぼ半額になってしまったのでしょうか。
皆さんが日ごろよく飲む”ペットボトル”のお茶。平成2年に大容量が登場し、
平成8年には500mlサイズのペットボトル入り緑茶飲料が登場しました。
平成4年の緑茶飲料市場は約500億円程度であったものが平成16年には
約4,000億円程度の市場まで膨れ上がります。そのペットボトルのお茶には
二番茶・三番茶が使われており、ペットボトル入り緑茶飲料の市場が拡大するにつれ、
価格が下落していることが伺えます。
では、一番茶の価格はどうなのでしょうか?
一番茶の価格は平成11年3,781円/kgであったものが平成26年には2,312円/kgと
約40%ダウンとなっております。皆さん、最近 急須でお茶を入れたりしますか?
そういえば、私の母も昔は沸かしてくれていましたが、
近頃は、すっかり水出しのお茶に置き換わっています。
そう、一番茶は需要減により価格下落を招いているということが伺えます。
このようにお茶価格は下落をし続けていますが、お茶農家さんの
労働が決して楽になったわけではありません。これはお茶の産地で
有名な静岡でもここ四万十町でも同じことが起こっています。
では、お茶農家さんの収益を上げるためには、どうすればよいのか?
まだ収益性を持っている一番茶をできるだけ量を採り、一番茶の市場を
拡大させる方策が必要なのではないかと考えます。ただ一番茶をできるだけ
量を採るには”人”が必要です。
この”人”を集める方策を考えていきたいと思いますがなかなか難しい。。。