「茶堂」というものをご存じでしょうか。
「茶堂」とは、間口2間、奥行1間半~2間半などで3方が開かれ、背面の壁に祭壇が設けられており、石や木でできた仏像が祀られている建物のことです。
四国の中では愛媛県の西予地方と高知の梼原に多いのですが、私が住んでいる四万十町大正地区にも、有名な下津井の茶堂を初めいくつかの茶堂が点在しています。
今回、大正地区の地図を作り、観光案内等に活用しようということから茶堂巡りを行いました。
旧大正町の遺跡や地誌などが書かれている「大正町史」を図書館で借り、各集落に残る遺跡の中から、茶堂と言われているものをピックアップしました。すると、15宇もの茶堂が現存することがわかりました。
それまで、私たちが認識していた茶堂はせいぜい2~3宇。その5倍近い数の茶堂が大正地区だけでもあるというのです。その数の多さにびっくりすると同時に面白くなってきました。まるで、宝探しをするような妙なワクワク感が湧き上がって来ました。
そこからは現地に行って、実際にある場所を探しました。
見つけやすいものはいいのですが中には非常に見つけにくいものもありました。本に書いてある住所は地図に載って
いないものばかりだったので場所を特定することが難しく、細かい場所は近所の人に聞いたりして、なんとか全ての茶堂を探し出すことが出来ました。
昔ながらの茶堂というものは少なく、改築されたり移設されているものが多く、一見茶堂には見えないものもありました。
でも、中を覗くと仏像があって、ちゃんと飾り付けやお供えものがされてあったりして集落の方々が大切にしてきたことがわかりました。
今回見つけた15宇の茶堂。皆さんも是非探してみて下さい。
この記事を書いた隊員
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小野雄介大正東部地区の地域振興
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大分県出身。大学は愛知県。1年間の京都生活後、福岡県で就職。北九州市に4年。福岡市に8年間暮らした後、四万十町へ。趣味は読書、陶芸、体を動かすこと。因みに龍馬検定初級。