こんにちは、鍛冶屋見習いの菊池です。
私の師匠である勝秀鍛冶屋は山林用の鉈が主力製品で、今でも山師の方を中心に多くの注文を頂いております。
それらの鉈には必ずこのような銘(めい)が切ってあります。
みなさんは読めますか?
「土州勝秀」
言われてみれば読める気がしますが、なかなか読める人はいないと思います。
私も読めませんでした。
「鉈は銘を切らな格好がつかん。」と師匠は言います。
土佐の鍛冶屋は銘を切る鍛冶屋が多くあったと聞きました。しかし現代では刻印に代わってしまったか、専門の銘切士に依頼していると思います。
当然私も「土州勝秀」を刻むわけですので、覚えなくてはなりません。
この「銘切りタガネ」一本で銘を切っていくのですが、ハンマーでまともに打つことも出来ない私にとって、この小さな的を強弱のコントロールをしながら刻んでいくなんて、いつになったら出来る様になるのでしょう。
しかし練習をしないと始まりません。
銘には書き順があり、違う書き順で切ると格好悪くなります。
まずは「字」で格好良く書ける様に練習して、それからタガネの打ち方を練習したいと思います。