こんにちは、松葉川担当の松葉川健一です。
 
11月14日から12月14日にかけて、僕も所属する松葉川青年団主催で
「第二回いっとひょう沈下橋アートプロジェクト」が開催されました。
 
昨年度に引き続き、高知県文化財団のKOCHI ART PROJECTSに採択されての開催ということで
新型コロナウイルス対策による様々な障壁を乗り越えながら、なんとか日程をおえましたので
少しだけ流れをご紹介したいと思います。
 
いっとひょう沈下橋アートプロジェクト
このプロジェクトは、松葉川青年団が主催で
昨年より行っているアートプロジェクトです。
昨年度は松葉川青年団結成後初のイベント、松葉川初のアートプロジェクトということで
県内外の大学生、窪川高校生、地元小学生、高知市からのアーティストなど・・・
多彩な方々を巻き込んで、
松葉川が誇るシンボリックな場所である一斗俵沈下橋に新しい景色を生み出しました。
詳しくは昨年度私が書いた
ブログ記事、もしくは青年団員の山本くんが書いた
しまんと町社会福祉協議会さまのブログ記事をご覧ください
 
 
河童物語
今年度のアートプロジェクトは、昨年度の大学生のリサーチにて発見された
松葉川に伝わる「河童物語」をメインテーマに据えました
この河童物語は文献としてあまり残っておらず、地域で口伝でのみ伝わっていたもので、
今年、地域の作家さんによって紙芝居化されたばかりのものでした。
それをさらに盛り上げ、地域の資源として活用していくべく
「劇団しまんとによる演劇化」と
「アーティストによる作品化」をお願いしました。
 
 
リサーチ&創作
このアートプロジェクトは
リサーチからはじまります。
テーマとそれぞれの作り手の思いに沿って、
劇団とアーティストさんをアテンドし、
地域の方にお話を一緒に聞きにいきます。
 
 
さらに、
アーティストの黒岩悠史さんに関しては、大きな作品を作る場所と道具が手近にないということだったので
地域の製材所さんと町内の鉄工所さんにご相談し、場所と道具をお借りして、
地域で作品を作ってもらいました。
 
  
こどもたちを巻き込む
劇団から、
演劇の舞台や会場の飾りをこどもたちと作れないか?
という要望があがり、
昨年度もワークショップをしてもらった尾畠雛子さんにお願いして
地域のこども向けのワークショップを行いました。

また、当日、地域の方々やこどもたちにたくさん見に来てもらうための試みとして
昨年度、リサーチを行って
カッパ新聞を作ってくれた田村久留美さんに
河童物語や
今回のプロジェクトをもとにしたカッパ新聞を作ってもらい
個人的なつきあいで町内に滞在していた
足長大道芸人のnani-soleさんに
当日朝配ってもらいました。
 
  
 
 
 
演劇上演
劇団と青年団でキャンプ場に舞台を設営し、いよいよ演劇の上演がはじまりました。
今回は3種類の発表があり
1つは地域に伝わってきた河童物語「馬洗い淵の話」
2つ目は地域のこどもたちによるカッパファッションショー
3つ目は劇団がリサーチをもとに新たに作った朗読劇でした
 その中で、朗読劇については
その中で、朗読劇については、劇団しまんと黒岩さんにリサーチ結果のシェアをしてもらい
黒岩さんの作品を舞台背景として活用するアイデアが生まれ
河原に設置した黒岩さんの作品のそばでの上演となりました。
 
 
  
 
さらにプログラムが・・
企画段階から
新型コロナウイルスの影響が考えられたことから
昨年度は1日のイベントでしたが、
今年度は1か月イベント期間を設けました。
具体的にはアーカイブ展示として黒岩さんの作品を一斗俵沈下橋付近に展示しながら
 オープニングイベントとして、返杯文化で親和性がある西予市野村青年団
オープニングイベントとして、返杯文化で親和性がある西予市野村青年団をお呼びして
地域活動や、カッパ、相撲文化などについて意見交換を行いました。

また、最終日前の土曜日には、同じ
四万十川で自罰林業のパイオニアとして知られる宮崎聖さんを招き
川と生業と文化について談義を行う・・・
予定でしたが、新型コロナウイルスの高知県における再度の流行を鑑み、
残念ながら中止ということになりました。
 
素早く地域のために
新型コロナウイルスの流行によりさまざまなイベントが中止になるなか
松葉川青年団ではこのアートプロジェクトと、川開きの2つの主催事業を行いました。
高齢者の多い中山間地域では、イベントを成功させるのに地域の理解が最も重要です。
感染症のリスクを正しく判断し、地域の理解を得ながらイベントを実施するのは本当に大変でしたが、
20代から50代まで幅広い年代、かつ半分が移住者で半分が地元出身者というバラエティに富んだ松葉川青年団が
いろいろな角度からの意見を柔軟に反映しながら「地域のために」という共通目的のもとスピード感を持って動いた結果
2つのイベントを通して、様々な地域をよくする種をまくことができたと思います。
私は次の1月末で地域おこし協力隊は卒業する予定ですが、
これからも
松葉川青年団の一員として地域のために活発に仕掛けていきたいと思います。
ぜひご注目ください。
 
 この記事を書いた隊員
- 
吉田 健一
- 
松葉川地域初の協力隊
 大道芸人