こんにちは松葉川担当の松葉川健一です。
今回は8月18日に行われた「よねっこ楽童」の志和への遠足の様子をレポートいたします。
松葉川地区の
米奥小学校の学童のこどもたちを、夏休み企画として志和に連れていくということで
「志和地域の観光振興」をミッションとする谷口隊員に協力してもらい、当日同行してもらいました。
よねっこ楽童
「よねっこ楽童」は、私が担当している松葉川地域にある米奥小学校の学童保育です。
米奥小学校は現在生徒数15人の学校で、小学校のすぐ
近くに登録有形文化財である一斗俵沈下橋があります。
一斗俵沈下橋といえば、四万十川に現存する最古の沈下橋ということもありますが、
特に橋の高さと川の深さの関係から、飛び込みにもってこいだということで有名です。
そんな米奥小学校では学校行事として、山の学習やカヌー体験など
季節によって
山と川の恩恵を受けた体験をしています。
志和地域
四万十町で海といえば、広い海水浴場がある興津が有名ですが、
体験ダイビングをしている会社があり、古くから伊勢海老で有名な
志和もまた四万十町が誇る海の町です。
また、地区に古くかるある薬師寺は厄除けのお寺として名高く、
毎年2月に行われる志和薬師寺大祭では厄年の方がたくさん厄払いのために訪れる、
文化が息づく町でもあります。
今回の日程
そこで今回は、
「よねっこ楽童」のこどもたちに志和の海岸と薬師寺の2か所を訪れてもらうことにしました。
楽童の先生方も「志和にいくのは何年振りだろう?こどものころに行ったきり」という人や
「移住してきてから、志和へはいったことがない」という人など、
同じ町内でもなじみがうすい場所だったようで、予想以上にノリノリで企画に参画していただけました。
それがこどもたちにも伝わったのか、当日米奥小学校に集まった時点から、すでにこどもたちは楽しそうに走り回っていました。
海岸に到着
海岸に到着して、僕個人の企画であるジャグリングボール用の小石を集めてもらい
その後は海岸でしばし自由時間にしました。
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(小石を集めてくれるよねっこ楽童のみんな、集めてもらった小石は来月ジャグリングボール作りに使います)
自由時間・・・・こどもたちは本当に元気でした。それぞれ
波をみたり、近くに流れ着いた流木やパイプ、サンゴなんかを拾って喜んだり、河口部分の様子を観察したり、
目の前にある色々なことをめいっぱい楽しんで笑いあっているこどもたちと一緒にいると
こちらまで明るく元気な気分になります。
昼食・志和コミュニティセンターへ
海で遊んだ後のお昼ご飯は
志和コミュニティセンターを利用させていただきました。
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志和小学校の跡地に作られた地域施設で、中は広くてとてもきれいです。
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夏場の遠足ということで、お弁当が悪くならないようにコミュニティセンターの冷蔵庫を貸していただきました。
お弁当は地元の食材が使われている、
JAしまんとさんの「みどり市」のお弁当です。
薬師寺へ
昼食後はコミュニティセンターを出発し、薬師寺へ参ります。
昔ながらの車が通れない細い道を通っていくとこどもたちを連れていても安心です。
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志和の薬師寺は
本堂のほかに約120段の石段を登っていくお堂があります。
こどもはすいすい、おとなたちはすこしだけ息を切らしながらしっかりとお参りしました。
和尚さんのお話
お参りのあとは、みんなで本堂の畳に座って
和尚さんのお話を聞きました。
常ににこにこしていて、「温和」という言葉が本当によく似合う和尚さん。
薬師寺の成り立ちや歴史を一通り説明していただいたあと、質問コーナーをしていただきました。
「そのお布団みたいのはなんですか?」
「あぁ、これは下に大きな木魚があってね(布をとって木魚を見せる)・・・木魚というのは・・・」
「その金ぴかのはなんですか?」
「これ?これは蓮の花なんだけど、そこの横の池みたいな泥の中で花を咲かせるます、泥の中で・・・」
「この畳の模様はなんですか?」
「よく気が付いたねぇ、これは普通の畳と違って紋が入っていてね・・・・・」
こどもの着眼点はとても面白いですね。
それに
柔軟に答えつつ、仏教に関連したお話を聞かせてくれる和尚さん。
先生からの厄年の質問には、仏教だけでなく人間の細胞の数の話なんかも入れつつお話ししてくれました。
文化体験を
和尚さんの温和で優しい語り口にみんなリラックスしたのか
お寺でお話を聞くと耳にした道すがらには「長い話になりそう、大人ってなんで話ながいんやろ」
と言っていた子も、いくつも和尚さんに質問を投げかけていました。
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こどもたちと一緒に歩いてお話しをしていると、自然に未来のことが思われます。
志和の海も薬師寺も「いい思い出」としてこどもたちの心の中にしまわれて
なにかの時に思い出されることがあればすごくいいなと、本当に思いました。
みんなが日ごろから親しんでいる一斗俵の沈下橋や四万十川もそうですが、
この四万十町の自然や文化が実はとても尊いものだと、ある程度時間がたってからも思い出せるような
そんな文化体験を提供する一助になれてたらいいなぁと思いました。
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この記事を書いた隊員
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吉田 健一
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松葉川地域初の協力隊
大道芸人
「沈下橋のこどもたちを海へ~よねっこ楽童夏休み・志和遠足~」への1件のフィードバック