四万十テントサウナ計画始動
こんにちは松葉川担当の松葉川健一です。
今回は僕が進めている「四万十テントサウナ計画」についてご紹介いたします。
テントサウナとは?
テントサウナは最近徐々に人気が出だしている野外で展開されるサウナです。
具体的には、閉じたテントに薪ストーブを持ち込みガンガン薪を燃やすことで、
テント内をサウナ状態ににして、野外で楽しむサウナです。
テントサウナは主に川の近くで展開されます。
サウナで身体が熱くなった後は、そのまま川にドボンして水風呂の代わりにします。
自然と一体になるサウナ
サウナ好きな人のことをサウナーと呼びますが、サウナーのなかで「ととのう」という言葉が使われています。
この「ととのう」というのは、サウナを使ったときの感覚の一つです。
サウナに入り熱した身体を水風呂で冷やすと、普段現代人がクーラーなどに甘やかされて鈍っている
体温調節機能が強制的に呼び覚まされます。
その状態で外気浴、つまり外での休憩を行うと、
体温調節機能が強く働いて、外の気温にぴったりの体温に身体が調節されます。
外の気温にぴったりの体温に調整されるので、この時は暑くも寒くもない不思議な感覚になります。
このサウナ→水風呂→外気浴によって得られる不思議な感覚のことを「ととのう」と呼んでいます。
テントサウナではサウナも水風呂も休憩も外の自然の中で行うため、
景色と相まって、自然と一体になるような感覚が得られます。
可能なかぎり地元のもので作る
このテントサウナ、流行ってはきていますが、そのほとんどがフィンランドからの輸入物が使われています。
フィンランドは「一家に一台サウナがある」と言われているサウナの本場で、
テントサウナもフィンランド発祥と言われているので、フィンランド産の専用テントを使えば間違いはありません。
しかし、テントサウナの構造はシンプルで、テントと薪ストーブ、テントが溶けないようにする機構があれば、
自作できると思ったので、できるだけ地元の方の協力を得ながら自分で作ってみることにしました。
井上鉄工さん(薪ストーブとテントが溶けない煙突)
自分で作ってみる、といいながら薪ストーブを自作する能力はないので、
四万十町で薪ストーブを手掛ける井上鉄工さんに相談しました。
井上鉄工さんは、鉄を使った薪ストーブを手掛けています。
鋳物を使った超高額な薪ストーブは蓄熱性が高いため、
何も考えないで薪をたいても家の中でじわじわゆっくりと長い間部屋をあたためてくれるものですが、
鉄製の薪ストーブはもっとダイレクトに熱が気温の変化へと変わります。
そのため、薪のたき方が難しくエアコンのような温度調節は結構難しいのですが、
使い方が熟練すれば非常に高い温度から低い温度まで自在に調節できるため、
一気に温度を上げるサウナにはぴったりです。
鉄工所さんということで、テントが溶けないように3重構造にした煙突も制作してもらい、
あとはテントだけ!という状態まで作ってもらいました。
工房~乃至さん (安全柵)
鉄製の薪ストーブは薪ストーブ本体全体から熱を放出するため、非常に本体が高温になります。
そのため、やけど対策が必須になりました。
最初僕は、スキー場の石油ストーブの周りにあるような金属製の柵を考えていたのですが、
井上鉄工さんに、「金属製やったら、その柵もじき高温になるき、意味ないで」と教えてもらいました。
ということで、木の柵が必要、木を使ったものつくりといえば、松葉川の工房~乃至さんです。
工房~乃至さんには、ヨガイベントを開催した際に温泉施設の梁を補強する仮設柱を制作してもらいましたが、
今回も素早い仕事で木製の安全柵を仕上げてくれました。
すべて地元の間伐材を材料として作られている安全柵、素晴らしいです。
森と川への関心を
間伐材といえば、薪ストーブの熱源は地域の間伐からの薪を使う予定です(テストではすでに使っています)
日本の森林はそのほとんどが人工林のため、その多面的機能の発揮には間伐が不可欠ですが、
経済性の問題から間伐材の利用はなかなか進んでいないのが現状だと聞き及びます。
森林率84%の高知県の森林に必要な間伐から比べたら、テントサウナで使う量などは微々たるものですが、
テントサウナのととのい体験、自然との一体化と感覚を通して
間伐や森林について関心を持っていただけたらとても理想的だなぁ、と画策しております。
テストからイベントへ
なんどもテストを行っていますが、まだ人を入れてのテストは行っていないので、
何度か協力隊の仲間や知り合いによるモニターテストを行った後に、
その結果を踏まえて、体験イベントを開催しようと思っております。
その際には協力隊のSNS等で告知させていただきますので、ぜひご注目ください。
この記事を書いた隊員

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テントサウナ、楽しそうですね
一酸化炭素中毒には気をつけてください
とても楽しいです。
一酸化中毒はチェッカーで常に図っております。ありがとうございます。
四万十川でテントサウナが有料でも楽しめる環境が出来れば、おそらく全国のサウナーが駆け付け、町おこしになると思います。
ありがとうございます。
ここからさらに発展させて、四万十ヒノキを使ったアウトドアサウナを進めておりますのでぜひご注目ください。