四万十川と梼原川が合流する場所には、“熊野さん(熊野神社)”が建立されています。
去る8月1日(夏大祭)の前日は宵祭りで、たくさんの地域の人たちが足を運び日暮れのひと時を楽しんでいました。
また地元青年団を中心に地域の団体も協力して夜市を開催し、参拝帰りの人たちの憩いの場となりました。



祭礼はお隣の愛媛県南予地方からの影響が強く、“牛鬼(うしおに)”とよばれる山車が町内を練り歩く風習が広まっています。

そもそも“熊野さん”は、この地(上山郷)の領主で、世界遺産としても有名な熊野三山を統括する役職を司る家系の子孫でもあった田那部(たなべ)氏が1190(建久元)年に勧請したものと伝わっています。1890(明治23)年の大水で本殿だけを残して流されてしまい、1914(大正3)年に現在の場所に移されました。実際に四万十町大正には「田辺」姓を持つ方が多く住まわれており、その伝承の名残りをみることができます。地域の拠り所として、世代を超えて残ってもらいたい場所の一つです。

この記事を書いた隊員

隊員の最新記事
活動報告2017.01.20大正駅前にぎわい拠点の年越し
自然2016.10.25四万十の山林を育む、林業の拡がり
観光2016.08.30熊野さんと田辺さん
移住2016.07.11超コンパクトシティー